台湾旅行の際、ホテルやレストランで何気なく添えられていた「つまようじ」が、思いのほか印象に残っています。
使ってみて「あ、これ、いい」と感じました。日本のつまようじも、こんな感じだったらいいのにと、率直に思ったのです。
一本で二役の、ちょっと変わった形
そのつまようじは白いプラスチック製(おそらく)で、形がとても特徴的でした。
片側は、私たちがよく知っている先のとがったつまようじ。もう片側は歯間ブラシのような形状になっていて、一本で二通りの使い方ができます。写真は、その「つまようじの袋」です。
本体はすでに使ってしまい手元にありませんが、袋には文字とともにつまようじのイラストが描かれていて、片側が歯間ブラシ状になっていることがお分かりいただけると思います。しなり具合が絶妙で、力を入れなくても歯の間にすっと入ります。歯茎を傷つけてしまいがちな不安もほとんどなく、使い捨ての備品とは思えない完成度でした。
台湾では竹製が主流らしい
気になって後から調べてみると、台湾では「両端が使えるタイプ」のつまようじ自体は一般的で、素材は竹製が主流だそうです。
ただし、竹製のものは両端とも使える形状ではあるものの、私が使ったプラスチック製のように歯間ブラシ状になっているわけではありません。形はよりシンプルですが、日本のものより細く、丈夫で使いやすいという評価が多く見られました。
プラスチック削減の流れの中で
台湾では「使い捨てプラスチック製品削減計画」が進められており、ストローや食器、容器などは、2025年に使用制限、2030年には全面禁止となる予定だそうです。
この流れを考えると、私が便利だと感じた白いプラスチック製のつまようじも、近いうちに竹製のものへと置き換わっていくのかもしれません。
小さな道具が残す、旅の記憶
あの歯間ブラシ状の先端と、安心感のあるしなりを思うと、もし使われなくなるのだとしたら少し残念です。
一方で、台湾では主流だという竹製のつまようじを、私はまだ使ったことがありません。形状は異なっても、台湾らしい工夫が感じられるのであれば、ぜひ一度試してみたいとも思っています。
旅先で出会った、ほんの小さな日用品。
けれど、そこにはその土地ならではの工夫や価値観が詰まっていて、あとから思い返しても、こうして文章にしたくなるほど、静かに心に残っています。
