大阪・新歌舞伎座「中村雅俊コンサート 50th Anniversary 〜反省記〜」に行ってきました。
デビュー50周年を記念されて2024年から始まったコンサートで、当日の会場は満員御礼、来場者の大半が50代以上だったように感じました。
なぜ、そう思ったのかと申しますと…。
ずっと変わらないすらっとした中村雅俊さん
その前に、中村雅俊さんを初めてテレビで見たのは再放送のドラマ「われら青春!」でした。
ご本人もおっしゃっていましたが、デビューしていきなりの主役だったうえに、挿入歌としてご自身が歌われた「ふれあい」まで大ヒットした、たいへん人気のあったドラマでした。
それから約半世紀、初めて拝見した生身の中村さんは、あの頃と少しも変わらないすらっとしたお姿でした。
スーツ姿に加え、カジュアルな装いも披露してくださったので、余計にそう感じました。
親切なアナウンスで気付く自分の老い
会場に行ってみると、掲示があり、公演時間は休憩なしで2時間弱ということが分かりました。
席に向かうと「公演中に席を立たれると、時間によってはすぐに席に戻っていただけないため、お手洗いを済ませてください」という趣旨のアナウンスがひっきりなしに聴こえていました。
公演中は、中村さんご本人が「これから○曲歌います」「今からアップテンポの曲を○曲やりますが、みなさん、席を立って聴いてみますか」などとおっしゃり、次に向けての心の準備ができるようにしてくださいました。
実際、席を立って手拍子しながら体を揺すったことで、座りっぱなしよりも体がほぐれ、ちょっと寂しいですが、着実に体は老いていることを感じました。
結構大きな声が続く客席
コンサート中、親しみやすさもあるのでしょうが、中村さんが何かおっしゃると、近い席から「そうなんやぁ」などまるで家にいるかのような声がたびたび聴こえてきました。
中村さんに届くようにではなく、あくまでも茶の間でのひとりごとのようで、それが結構大きな声でしかもそこかしこで聴こえるという、謎な現象が続きました。
極めつけは、スローな曲が終わり、次の曲になる前に中村さんが静かに立っていらっしゃった際に、「固まってる!」と大声をあげた人がいたことです。
中村さんのご体調に何かあったのかと心配されたのかもしれませんが、哀しいくらい興ざめでした。
口に気を付けよう
来場者の大半が50代以上だと感じたのは、単に見た感じだけではなく、こうした大きな声のひとりごとのためです。
この話をしたところ、年を重ねて耳の聴こえが良くないのを放っておくと、自分では気が付かないうちにひとりごとを大きな声で話してしまうことはよくあるらしい、と教えてもらいました。
家の中でひとりごとを言うのは良いとして、知らぬ間にコンサート会場などで自分もそうなってしまっていたら、きっと自分が嫌になるはずです。
耳を良くするように鍛えるのは難しそうなので困ったものですが、この気持ちを忘れずに、これからも口に気を付けようと思います。